先輩社員インタビュー
社会全体に影響を及ぼす、
大きな仕事をしてみたい。
坂田 玄輝
2009年入社 国内E&P事業本部探鉱・開発ユニット
専門分野:物理探査
専攻:地球物理
※所属部署・内容などは取材当時のものです。
先輩社員インタビュー
坂田 玄輝
2009年入社 国内E&P事業本部※所属部署・内容などは取材当時のものです。
高校生の頃から、将来は、ダムや橋をつくるとか、石油を掘り当てるとか、社会全体に影響を与えるような、大きなことをやってみたいと思っていました。大学では資源開発に関心を持ち、石油・天然ガス開発業界出身の先生方の話に刺激を受けました。大学院では、まさに現在の専門領域である物理探査に直結する社会基盤工学ジオフィジックス分野を専攻。現在の仕事のスケール感と比べると、かなり規模は小さいですが、調査船に乗ってデータを取得し、処理の最適化に向け試行錯誤したこともあります。こうした研究に打ち込みながら、「将来は、INPEXで働きたい。」という気持ちを固めていました。日本の石油・天然ガス開発業界の中で、海外でも通用する物理探査技術者としてのキャリアを積むには、INPEXが最適なフィールドだと感じたからです。
入社後は、国内外の現場で実地研修を受けました。その一環として、2年目の後半から3年目にかけて派遣されたのがオーストラリアのパース事務所です。イクシスのフィールド上で物理探査船に乗り込み、24時間体制でデータを収録。エアガンという装置で人工的に海中に弾性波を発生させ、海底下構造からの反射データを取得します。収録したデータを適切に処理し、議論や解釈を重ねることで地質構造評価の精度が上がります。収録したばかりのデータを処理会社に持ち込み、議論を重ねて地下の構造を明らかにしていく。より良い結果が得られるように試行錯誤を重ねる過程は、仕事というより、大きな謎をひもといていくような感覚がありますね。数カ月間に及ぶ処理が終わると、そのデータをもとに、地質や油層の技術者と、「どこに油ガスがありそうか。」「どこに性状の良い貯留岩が分布しているか。」といった議論を始めます。物理探査技術者は、いかに良質なデータをチームに提供できるかが大事。やりがいの1つでもありますね。
入社4年目の2012年からは、日本近海で新規油ガス田を発見すべく、調査に取り組んでいます。ここでもINPEXがオペレーターのため、想像以上に主体的にプロジェクトに関わることができ、やりがいがありますね。様々な技術者が集まった10人足らずのチームで数十億円の調査活動を計画・遂行し、プロジェクトを前に進められるという面白さがあります。それだけに、厳しいコスト感覚と責任感が求められますので、気は抜けません。私が担当になった当初は、広域のエリアしか設定されておらず、どこに油ガス田が眠っているのか具体的な場所の検討はなされていない状態でした。データもほとんどなかったため、1970年代に取得された古いデータを探し出して分析し、どのあたりで調査すればいいかを絞り込みを行いました。三次元地震探査データ収録の計画から解釈まで担当し、どこに試掘井を掘るのが最適かを検討しました。そしてようやく、第1号の試掘井を掘削できる見通しが立ったところです。試掘が決定したときの嬉しさは格別でしたね。もちろん、目標は試掘ではなく、油ガス田を掘り当てること。これから時間をかけてプロジェクトを育てていくんだと思うと、楽しさや期待感が、より一層増しますね。
海上で地震探査などの調査を行うときは、海外の専門業者(コントラクター)に依頼します。オペレーターであるINPEXが彼らと契約を結び、日本に専用の調査船を派遣してもらいます。例えば、日本近海で調査を計画する場合、使用する調査船がオーストラリア海域で調査中だったとしたら、私もそこへ赴き乗船し「次は日本で調査をするから、その際に使用予定の機器類のチェックを頼むよ」と指示するとともに、品質管理をしに行きます。また、調査実施後も海外コントラクターと関わることがあります。今回の日本近海で行った三次元地震探査では、収録したデータを持ってマレーシアに8カ月間出張し、現地の処理センターにてデータ処理作業を行いました。帰国する際には、「プロジェクトの成功を願っているよ。」と硬い握手で送り出してくれました。そんな関係が築けてとても嬉しかったですね。
この仕事の良いところは、単発の業務で人間関係が終わるのではなく、仕事を通じて人脈が広がっていくことです。だからこそ、技術力に加え人としての魅力や適応力が必要だと感じます。海外の専門コンサルタントやコントラクターと共に働きながら、海上の何もないところを調査し、見つかればビッグニュースになるような油ガス田を探していく。そこには大きな夢があります。私自身も、人と人とのつながりを大切にしながら、チームの一員として輝き、成長していきたいですね。今は、試掘の成功が部署全体の目標であり、私にとっての目標でもあります。成功したら、データ収録から関わったすべての人たちと、「一緒に仕事ができてよかった。」と握手を交わしたいです。
所属していたバスケットボールの社会人チームが解散してしまったので、バドミントンを始めました。子どもともよく遊びます。
起床。起きている時間は常に取得データの品質に気を払う。
朝食、就寝中の進捗分まとめ、今後の方針を議論。
陸上に日報送付、ヘリデッキ散歩。
ブリッジにてDaily meeting。
取得データの品質チェック(QC)。
昼食。
船員と筋トレエクササイズ。
取得データQC、航路計画。
夕飯、ヘリデッキでバスケ、散歩、夕日を見る。
進捗把握。
映画鑑賞、就寝、トラブルがおきたら対応。
※物理探査船での1日