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先輩社員インタビュー

油層工学から
生産エンジニアの道へ。

播口 陽介

2010年入社 オセアニア事業本部
イクシスユニット(パース駐在)
専門分野:生産
専攻:資源工学

※所属部署・内容などは取材当時のものです。

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生産

大学院時代は油層工学を専攻していたこともあり、入社当時は漠然と油層エンジニアになることを考えていました。しかし、入社半年ほどで長岡鉱場にOJTとして配属されると操業現場の面白さがわかるようになり、油層エンジニアよりも実際の操業現場にもっと密接に関わることのできる生産エンジニアの方が自身に合っているように感じられました。今振り返ってみると、生産エンジニアとしてキャリアをスタートしたのは良い選択だったと感じています。

写真2

世界に通用する生産エンジニアを目指して。

現在は、オーストラリアのパース事務所で、IAM (Integrated Asset Modelling) という仕事をしています。従来は油層エンジニアがシミュレーションに基づいて井戸の生産能力を割り出し、それを我々のような生産エンジニアが受け取って、井戸から下流のフローラインの圧力損失、処理プラントのキャパシティ、設備のアベイラビリティなどを勘案して生産計画を立案するのが一般的でした。この方法だと、生産設備の制約や運転条件の変更が井戸の生産能力に与える影響を評価することが難しいため、最適な生産オペレーションの実現が困難です。そこでイクシスLNGプロジェクトでは、貯留層モデル、坑井モデル、送ガスラインのモデル、処理プラントのモデルを統合して全体を一つのシステムとしてシミュレーションを行い、生産量の最大化を目指します。具体的な計画として、設備増強などの重要な意思決定をサポートするための長期モデル、LNG船の傭船計画や予算計画などをサポートする中期モデル、数カ月の生産計画を最適化する短期モデルなどを盛り込んでいます。
私のチームは現在7名から構成されており、うち3名はフランスのオイルメジャー「TOTAL」から派遣された20年近い経験を持つ生産エンジニアです。今まで、自分の技術レベルが世界の生産エンジニアにどの程度通用するのかということを常に意識してきましたが、彼らとのディスカッションを重ねる中で手応えを感じています。

写真3

多国籍メンバーをまとめるための仕組み。

我々の仕事の多くはチームで行うので、人数が多くなればなるほど、全員が同じ目標に向かって自発的にやるべきことをやる、という体制を作らなくてはなりません。3名程度のチームであれば良いですが、10~20名程度のチームになってくると、もはや口頭ベースやメールベースでの意思疎通で仕事を進めようとするのは難しくなってきます。イクシスLNGプロジェクトでは、数百人からなる多国籍のメンバーが協働し事業を進めていますが、チームで働く中で、プロジェクトの目標、リソース、役割と責任、成果物を明確に文書化して共有することの重要性を改めて感じています。

写真4

基本的な物理化学の理解が重要。

大学で学んだ油層工学の知識は地下の議論をするときにもちろん有用ですが、それ以上に基本的な物理化学を理解していることが重要だと感じています。具体的には状態方程式は油層シミュレーションでもプロセスエンジニアリングでも使用しますし、流体力学、伝熱工学、構造力学、熱力学、化学平衡、古典力学なども頻繁に使用します。
その他の専門知識に関しては、特に2~3年目の間に多くの海外セミナーに参加し、習得しました。また、Phase BehaviorやCompletion Engineeringといった分野に関しては専門書を読み込んで、時として先輩に質問をするなどして独学で学びました。他にもAPIやISOといった国際規格を読み込むことでも、多くの知識を得ることができました。

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生産エンジニアのリーダーとして
若手を牽引できる存在になりたい。

生産エンジニアの業務は多岐にわたり、10年程のキャリアですべての責任範囲を網羅することは困難だと思います。しかしながら、5年後には私が生産エンジニアをマネジメントできるレベルに達し、若いエンジニアを教育しながら仕事を進めていけるようなリーダー的存在にならなくてはならないと考えています。

ある一日のスケジュール

  • 08:00

    出社後、プロジェクトに関する資料を読んで情報収集。

  • 09:00

    週1回はグループミーティングを行う。チームメンバーの進捗状況を共有。

  • 13:00

    社内ミーティングに参加。

  • 15:00

    再びプロジェクトに関する資料の読み込み。同僚との議論を通して理解を深めることもある。

  • 17:00

    帰宅。