1. ホーム
  2. 仕事と人
  3. 社員紹介
  4. 先輩社員インタビュー

先輩社員インタビュー

海洋学から地球物理学への
軌道修正。

安達 啓太

2012年入社 ユ-ラシア・中東・アフリカ事業本部 
業務企画ユニット(オスロ駐在) 
専門分野:物理探査 
専攻:海洋科学(学部)、
地球物理学(大学院)

※所属部署・内容などは取材当時のものです。

写真1
物理探査

大学時代は「社会的重要性と規模の大きな分野に貢献したい」という漠然とした思いがありました。どうすれば良いのかと模索する中で、資源ビジネスにオペレーターの立場で関わりたいという思いが強くなり、INPEXを志望しました。当時は海洋学という、物理探査とは少し異なる分野を専攻していたのですが、この専攻と自分の得意な科目を踏まえて軌道修正し、大学院では地球物理学を学びました。

写真2

ヒューストン、パースなど
海外研修で研鑽を積む。

新入社員研修後の約2年間は主に研修生という立場から、3D海上地震探査に関するデータ収録やヒューストンの処理会社でのデータ処理、またパース事務所での広域解釈といった、さまざまな物理探査の業務を経験しました。その後、技術本部に配属され、国内陸上の既存油・ガス田を対象とした回収率向上の取り組みに対する地下モニタリングのF/S(フィージビリティスタディ)、陸上の地震探査データの再処理、物理探査に関連する新規技術の実証試験など、技術的な業務に携わりました。

写真3

物理探査技術者として多岐にわたる業務。

2018年初旬からはノルウェーのオスロ事務所へ赴任し、ノルウェー大陸棚(バレンツ海やノルウェー海)での新規探鉱に従事しています。
ノルウェーは1960年代から石油開発が発展し、既に多くの探鉱・生産実績がある一方、依然として多くの未探鉱エリア(フロンティア)があることに加え、技術の進歩によって新しい探鉱コンセプトや、より深部を対象にした石油システムが考えられるようになったため、現在も活発な探鉱活動が行われています。
探鉱評価の内容は多岐にわたります。私は特に地層や地層内の流体の変化に伴う物性の応答に着目し、これらの違いから石油・天然ガスが胚胎している可能性の高い有望な場所やそのポテンシャルを割り出しています。また、未探鉱エリアでは数十年前に取得した調査用の地震探査データしか存在しないこともあり、生データに立ち返り、再処理して地下イメージの精度を向上させることも業務として行っています。
キャリアを通じて、物理探査技術者の業務の中でも一つの専門分野に偏らず多様な経験ができていると感じます。

写真4

ワールドワイドなチームメンバーが
一丸となって。

探鉱活動では、鉱区取得や井戸の掘削といったプロジェクトのマイルストーンがあり、そのそれぞれに向けた、社内の技術レビューミーティング、パートナー企業へのプレゼンテーションや議論、政府当局へ向けた資料作成などを行います。自分の評価結果を用いて、こういったステップを一つずつこなしていくことに大きなやりがいを感じています。
時には複数のプロジェクトの評価を同時並行で進めることもあり、多忙になる事もありますが、ノルウェー、日本に限らず多様な国籍(ドイツ、スウェーデン、カザフスタン、イギリス等)から成る評価チームが日々互いを尊重し、チーム一丸となって協力しています。マイルストーンを達成した時にチームで共有できる達成感は格別です。

写真5

自らの評価によって油ガス田を発見したい。

2019年初旬に開催されたノルウェーの公開入札で3鉱区を取得でき、スタッフ全員で喜びあったことがなにより嬉しく、改めてチームで仕事をすることの良さを感じることができました。この出来事も影響し、ノルウェーでの探鉱を成功させたいという思いが一層強まりました。成功の形は鉱区の取得や探鉱井での油・ガスの発見とさまざまですが、やはり自らが評価した探鉱エリアから油・ガス田を発見したいと思っています。油ガス田の名前は一度名付けたら長く残るので、それを自分やチーム内で考えることができたら最高ですね。

写真6

INPEXは
若手のうちから経験を積むことができる。

学生時代の専攻と異なることもあり、業務上の苦労もたくさんありましたが、成長環境としては申し分ありません。INPEXは会社として数多くのプロジェクトを持ち、場所、ステージ、技術的な課題といった要素が多様なため、若手のうちから物理探査に関する様々な経験を積むことができる環境があります。私自身は入社前から海上地震探査収録に携わりたいという思いがあった中で、2年目にして比較的長期の乗船業務を経験できたことは大変貴重でした。
今後、中堅からベテランへとキャリアを重ねていく中で、特定分野に注力していくにせよ、Generalistとして活躍にするにせよ、若手のうちに出来るだけ多種多様な経験をすることが大切だと思います。

大規模な業務に関わる情熱と向学心。

一言に物理探査と言っても、プロジェクトの背景やステージによって探査手法や評価方法、データ量や品質、求められる解釈精度は全く異なります。また、石油・ガスに限らず地下を対象とする地熱開発等にも物理探査は必要となります。この多種多様な技術の発展と進化について常に勉強しなければなりませんが、学生の皆さんには、ぜひ大規模な業務に関わる情熱と共に向学心を持って飛び込んできてもらいたいと思います。

休日の過ごし方

ノルウェーの大自然に気軽にアクセスできる環境を活かして、アウトドアを楽しむことが多いです。夏はほぼ白夜なので、業務後に近場でハイキングや釣り、バーベキューをして、冬はクロスカントリースキー(定期券内で楽しめます)をすることが多いです。そのほかに月1回ほどの頻度でノルウェー郊外や近隣のヨーロッパ諸国を週末旅行したり、長期の休暇は趣味のスキューバダイビングをしに出掛けます。

休日の過ごし方

ある一日のスケジュール

  • 09:00

    出社後、メールチェック、カントリーリスク関連情報をチェック。

  • 10:00

    担当プロジェクトの震探評価作業。

  • 13:00

    データ又はスタディ結果の販売会社(コントラクター)との面談。

  • 14:00

    担当者間ミーティングで進捗報告、今後の方針について確認する。

  • 15:00

    ミーティングで議論された点について再確認し、終わり次第評価作業の続きを行う。

  • 19:00

    IT等、事務所運営の上で必要な作業を行う。終わり次第帰宅。