
INTERVIEW 転職者インタビュー
前職のシンクタンクでは、主に電力業界向けの研究開発・コンサルティング業務に従事しました。転職当時、東日本大震災があり、エネルギー業界を取り巻く情勢が一気に変わり、今後石油・ガス・電力というエネルギーインフラの垣根を超えたビジネスになると想定していました。当時も今もINPEXはエネルギー業界の中でも最も上流の石油・ガス開発を担う企業ですが、エネルギートランジション(当時はこの言葉は使われていませんが)の中で、上流だけでなくエネルギー全体を俯瞰したビジネスも取り組んでいく必要があるのではないかとの考えを持っていたことから、石油・ガス以外のエネルギービジネスをINPEXで実現したく門をたたきました。
現在は、ネットゼロカーボンに向けた取り組みの一つとして風力事業への事業参入、開発全般を担当しています。ここ数年は想像した以上のスピード感でビジネスが動いており都度情報のアップデート、戦略立案のアップデートをグループメンバーと共に実施しています。
最近では、INPEXとして初めて欧州での風力事業の買収を実施し、多忙ではあったものの、非常に濃密な時間を社内メンバーと過ごせたことは有意義な経験でした。特にINPEXにおいて風力発電は新規ビジネスとなるため、石油・ガスの業界慣習と異なる点につき、いかに社内で理解を得ながら進めていくかというところに非常にやりがいを感じています。また、当グループメンバーだけでなく、財務経理部門、上流部門、リーガル部門、資材部門等大勢のプロフェッショナルなメンバーと仕事が出来たことも私自身の財産になりました。
INPEXでプロジェクトを推進する際は、社内横断で協働しますが、各部門のメンバーは非常にプロフェッショナルです。
欧州での風力事業買収はINPEXにとって初めての事であるにもかかわらず、各部門のメンバーはキャッチアップが早く、同じ目標に向かって一体となり事業を進める土壌があることが一番良かったことです。入社当時は社内の共通言語が、石油・ガス事業で使用するバレル、MMBTu、Nm3(ノルマルリューベ)であり、kW、kWhを持ち込んだ時にはそのギャップに苦労しましたが、約9年経ち、kWも社内共通言語として認識されるようになったことは一つの成果ではないかと感じています。
まずは、担当である風力発電事業の独り立ち、INPEXの収益への貢献をする道筋を作ることが直近の目標です。特に洋上風力発電事業は石油・ガス開発会社、電力会社、商社等、プレーヤーが多岐にわたること、また、様々なパートナーと協業して実施する事業と認識しているため、業界の垣根を超えて事業推進に邁進したいと考えています。また、(近い)将来的にはエネルギー供給企業として石油・ガス以外のエネルギー源がINPEXのもう一つの柱となるようなビジネスを育てていきたいと考えています。