
INTERVIEW 転職者インタビュー
新卒で入社したプラントエンジニアリング会社では約9年間、石油・化学・ガスなどのエネルギープラント建設の調達業務に携わり、機器資材の発注から発注後の製作工程管理や品質管理、納期管理までを担当しました。日々世界中の機器メーカーと契約交渉をしながら、グローバルな環境での業務に取り組みました。
母国ミャンマーでは夏になるとエネルギー不足によって停電が頻繁に発生していたため、小さい頃から社会に安定的なエネルギー供給をする仕事に就きたいという思いがありました。実は新卒時の就職活動でINPEXを第一志望にしていましたがその時は入社が叶わず、社会人9年目の転職活動で再び挑戦し、無事に入社することができました。
前職のエンジニアリング会社では、プラントの設計・調達・建設に業務が限定されていましたが、INPEXではエネルギーサプライチェーンの上流である探鉱・開発から下流の安定供給まで、幅広くエネルギーサプライチェーン全体に関わるため、より貢献度の高い仕事ができると思ったのが入社の動機です。
現在所属しているプロジェクト調達グループは、プロジェクトに必要な設備や資機材、サービスなどの提供を行うコントラクター(請負業者)の評価・選定を行い、契約上のリスクを最小化しながら最適な条件で資機材やサービスを調達する部署です。その中で、私は主に国内外の新分野事業に関わるプロジェクトを担当しています。INPEXが取り組む低炭素化事業には、当社がネットゼロカーボン社会の実現に向けて、新たに取り組んでいるグリーンエネルギー開発が含まれます。私はその実証プラントに関わる資機材やサービスの調達のため、契約条件の交渉から支払いやトラブル対応など、契約に関わる業務を行っています。
そこでは、前職で培った世界的なメーカーとの契約交渉スキルやさまざまなパートナー企業とのコーディネーション能力を活かしながら、INPEXのコントラクト担当として最適な調達契約戦略を模索し、プロジェクトをサポートしています。私が関わる低炭素化事業分野は、気候変動などの世界が直面する課題解決につながるものですので、とてもやりがいを感じています。
転職後、交渉力や調整力等の基本的なところは前職で培った経験や知見が活かされていますが、やはり前職と異なることも多く、まだまだ学ぶべきことが多々あります。例えば、低炭素化事業分野にはCO2を排出しないエネルギーである水素・アンモニア事業などがあり、私にとっては新しい分野のため学ぶことがたくさんあります。また現段階では実証プラントの建設が多いので、大学などの研究機関に発注するケースもあり、一般企業とは契約条件が異なり新たな交渉力や調整力が必要となるため、法務や保険などの関連部門からアドバイスを受けながら進めています。
将来的には資材調達のプロフェッショナルとして、大型のLNG案件などに挑戦してみたいです。また、エネルギートランジションが進む中で、資材調達部門が果たすべき役割やDX・AI等の導入も考慮しながら、新エネルギー案件に最適な調達戦力を考えていきたいと思っています。最近はプロジェクトマネジメント能力の向上を目指して、PMP(Project Management Professional)の資格取得に向けた勉強もしています。