
INTERVIEW 転職者インタビュー
新卒で入社した電機メーカーでは、医療機器の開発を担当した後、火力発電事業部に異動して東南アジアの火力発電新設プロジェクトの営業に従事しました。タイヤメーカーへ転職後は鉱山車両や建築車両など特殊車両向けタイヤの海外営業部門に所属し、中東・アフリカ地域を担当する一方で海外子会社の事業管理も担っていました。
電機メーカーで新規で火力発電所を建設するというプロジェクトに携わった際に、エネルギー関連のダイナミックな仕事に興味を持ちました。大きな目標に向かい、チーム一丸となって取り組むプロジェクト業務は魅力的でした。もう一度大きなプロジェクトに関わるような仕事がしたいと思ったのが、転職のきっかけです。現在INPEXは、既存の石油ガス事業と共に、低炭素化分野へも積極的に事業を進めています。社会及び会社双方にとって大きな転機となる、新しい事業プロジェクトに関われるのではないかと思い入社を決めました。
入社後、約半年間はインドネシアにおけるバイオメタンの製造事業案件に携わりました。私は主に、事業可能性の検証であるFS(フィージビリティ・スタディ)が終わり、事業の基本設計であるFEED(フロント・エンド・エンジニアリング・デザイン)に進む上で必要な税務・法務事項の調査、ステークホルダーとの調整、契約書の整備などを担当しました。
現在はCRC事業と呼ばれる、アブダビにおけるEメタノール及び化学品製造事業案件と新規Eメタノールの事業開発に携わっています。CRC事業では国内外のパートナーや外部コンサルタント、社内各部門からさまざまなメンバーが関わっており、私はそれらの関係者を主導して案件をスムーズに遂行していく役割を担っています。現在CRC事業はFSの段階にあり、技術面や市場採算性などさまざまな側面からどのように事業として成立させていくかを調査しています。Eメタノールは既存のメタノールよりも製造中のCO2排出量が少ないことが特徴です。そんな社会貢献度の高い、新しいエネルギー事業に関わっていることに大きなやりがいを感じています。
現在プロジェクトチームを主導していく役割を担っていますが、前職でも社内外の多くの人を巻き込みながらチームとしてプロジェクトを進めていたため、そうした経験やスキルは役立っていると思います。ただ、INPEXでは関わる社員数も組織や経営陣のレイヤーも圧倒的に多いことは前職と大きく異なり、経営陣への報告に同席する機会等、責任の重さも感じています。
事業を構築していく立場とはいえ技術知識も学ぶ必要があり、当初は知識不足のため苦労はしましたが、もともと理系出身ということもあり楽しみながら日々の勉強に取り組んでいます。
今後の目標はEメタノール事業を形にし、INPEXの新たな主力事業となるように育てていくことです。Eメタノール案件に関わる中で、事業化の難しさを実感する一方で、だからこそ事業化を実現することで、低炭素化事業という新たな市場でのイニシアティブが取れるのだと期待しています。CRC事業は社外を含む多くの関係者の支えのもとで進められていますので、その思いも形にしていきたいと思っています。